上野松颯会定期能楽会 平成29年7月15日(土)終了しました

上野松颯会定期能楽会

第3回 平成29年7月15日(土)午後1時始

会場 大槻能楽堂

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巴 (ともえ)

木曽の僧が都へ上る途中、近江国粟津の原で休んでいると一人の里女が来て社に参り、涙を流す。問いかけると女は神前で涙を流すことは不思議ではないと故事で答え僧と同郷の義仲を祀ることを教えて読経を頼み、自分も亡者だと明かし消え失せる。僧は所の者に女は巴御前の霊だろうと教わり弔う。すると甲冑姿の女が現れ、義仲と最期を一緒に出来なかった巴だと名のり運尽き、重傷を負う義仲にここまで供をしてきたが一緒に自害することを許されず折しも攻め寄せて来た敵と戦ううち、義仲は自害してしまい、涙ながらに、形見を持ち別れを告げ、武装を解き、一人落ちのびた事を語り、この執心を晴らしてほしいと頼みつつ、消え失せる。

 

林院 (うんりんいん)

芦屋公光(あしやきんみつ)が京都紫野にある雲林院を訪ね、花盛りの桜の枝を折ろうとすると、一人の老人が現われてこれをとがめる。公光が、自分は日ごろ『伊勢物語』を愛読しているが、ある日の夢に、在原業平と業平の愛人二条后(にじょうのきさき)が現われ、ここへ来るよう導いたのだと告げると、老人は自分が業平であることをほのめかし、「今夜はここに留まって夢の続きを待ちなさい」と言って姿を消す。その夜、公光の夢の中に業平が現れ、『伊勢物語』に記される業平と二条后の恋を語り昔を懐かしんで舞を舞う。