上野松颯会定期能第1回 5月28日(土) 終了しました ありがとうございました

saizu

 

定期能312

 登場人物

前シテ・・・女       上野雄三

後シテ・・・山姥      上野雄三

ツ レ・・・遊女(百万山姥)上野朝彦

ワ キ・・・従者      福王知登

ワキツレ・・供の者     是川正彦 喜田雅人

ア イ・・・里人      善竹隆平

      後 見     野村四郎 赤井きよ子

        笛     貞光訓義

        小鼓    成田達志

        大鼓    上野義雄

        太鼓    三島元太郎

        地謡    上野朝義

              小寺一郎

              久保田稔

              植田叔子

              三浦信夫

              伊原 昇

              前田飛南子

              上野雄介

あらすじ

前場

「山姥の山巡りの曲舞(くせまい)」で有名になった百万山姥(ひゃくまやまんば)という遊女(ツレ)は、善光寺参りを思い立ち従者(ワキ) 供人(ワキツレ)と共に旅に出ます

越後と越中の国境に辿りつき里人(アイ)に善光寺への道を尋ねます。

三つの道のうち、阿弥陀如来が通ったとされる上路越(あげろご)えと呼ばれる険しい山道を進んで行くことしました。

すると、昼だというのに急に辺りが真っ暗になり困っていると、突然遊女の前に一人の女(前シテ)があらわれました。

そして「今夜は自分の庵に泊まるよう」声をかけてきます。

その女は自分の庵へ一行を案内し、山姥の曲舞を歌ってほしいと頼みます。 遊女の従者が不審に思い尋ねると、自分こそが真の山姥であると明かし、

「月が昇った頃に山姥の曲舞を謡ってくれたら真の姿を現そう」と言って消えていきます。

〈中入〉

里人は尋ねられて、山姥の素性についての諸説を語り、山姥の一節を謡って、真の山姥の姿を自分にも見せてくれと頼みます。

後場

夜が更け、遊女が所望のままに謡い始めると、山姥(後シテ)が姿を現します。

山姥は、深い山や渓谷を山巡りする真の「山巡りの舞」をみせ自分の生涯を語り、仏法の摂理まで解き明かします。

都に帰ったなら自らのことを語り伝えてほしいと願ったあと、

春は花、秋は月、冬は雪をたずねて山廻りする様を見せて

また行方も知らず姿は見えなくなりました。