上野松颯会定期能第1回 5月28日(土) 終了しました ありがとうございました
登場人物
前シテ・・・女 上野雄三
後シテ・・・山姥 上野雄三
ツ レ・・・遊女(百万山姥)上野朝彦
ワ キ・・・従者 福王知登
ワキツレ・・供の者 是川正彦 喜田雅人
ア イ・・・里人 善竹隆平
後 見 野村四郎 赤井きよ子
笛 貞光訓義
小鼓 成田達志
大鼓 上野義雄
太鼓 三島元太郎
地謡 上野朝義
小寺一郎
久保田稔
植田叔子
三浦信夫
伊原 昇
前田飛南子
上野雄介
あらすじ
前場
「山姥の山巡りの曲舞(くせまい)」で有名になった百万山姥(ひゃくまやまんば)という遊女(ツレ)は、善光寺参りを思い立ち従者(ワキ) 供人(ワキツレ)と共に旅に出ます
越後と越中の国境に辿りつき里人(アイ)に善光寺への道を尋ねます。
三つの道のうち、阿弥陀如来が通ったとされる上路越(あげろご)えと呼ばれる険しい山道を進んで行くことしました。
すると、昼だというのに急に辺りが真っ暗になり困っていると、突然遊女の前に一人の女(前シテ)があらわれました。
そして「今夜は自分の庵に泊まるよう」声をかけてきます。
その女は自分の庵へ一行を案内し、山姥の曲舞を歌ってほしいと頼みます。 遊女の従者が不審に思い尋ねると、自分こそが真の山姥であると明かし、
「月が昇った頃に山姥の曲舞を謡ってくれたら真の姿を現そう」と言って消えていきます。
〈中入〉
里人は尋ねられて、山姥の素性についての諸説を語り、山姥の一節を謡って、真の山姥の姿を自分にも見せてくれと頼みます。
後場
夜が更け、遊女が所望のままに謡い始めると、山姥(後シテ)が姿を現します。
山姥は、深い山や渓谷を山巡りする真の「山巡りの舞」をみせ自分の生涯を語り、仏法の摂理まで解き明かします。
都に帰ったなら自らのことを語り伝えてほしいと願ったあと、
春は花、秋は月、冬は雪をたずねて山廻りする様を見せて
また行方も知らず姿は見えなくなりました。