第32回「正陽会」平成29年11月19日(日)13時開演 終了しました ありがとうございました
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第32回正陽会・しょうようかい
平成29年11月19日(日)午後1時始め(開場正午)
大槻能楽堂
仕舞「二人静」
- 前田飛南子,赤井きよ子
- 地謡:齊藤信隆,武富康之,野村昌司,伊原昇
能「景清」
- シテ(景清):上野雄三
- ツレ(人丸):上野雄介
- トモ(従者):上野朝彦
- ワキ(里人):福王茂十郎
- 笛 :野口亮
- 小鼓:荒木賀光
- 大鼓:上野義雄
- 後見:赤松禎友,長山耕三
- 地謡:野村四郎,上田貴弘,梅若猶義,久保田稔,野村昌司,井戸良祐,三浦信夫,伊原昇
狂言「子盗人」
- シテ(盗人):善竹忠一郎
- アド(乳母):善竹隆平
- アド(主):善竹忠亮
- 後見:上吉川徹
・・・・休憩 15分・・・・
能「融」白式舞働之伝
- シテ(尉・融大臣):上野朝義
- ワキ(旅僧):福王知登
- 間(所の者):善竹隆平
- 笛 :赤井啓三
- 小鼓:清水晧祐
- 大鼓:山本哲也
- 太鼓:上田悟
- 後見:野村四郎,梅若猶義
- 地謡:藤井完治,齊藤信隆,赤松禎友,小寺一郎,武富康之,長山耕三,井戸良祐,川中治作
傘寿 八十路謹謡 一調一声「玉鬘」
- 野村四郎
- 荒木賀光
終了予定 4時45分頃
景清
人生の悲哀・人間の情愛を静かに描く
平家の勇将・悪七兵衛景清は、源氏側に捕らえられ、わびしい庵の中に、盲目となり門を閉ざして一人住む乞食同然の身となっていた。そこへ鎌倉から娘・人丸が従者を伴い父を探しにやってきて、
藁屋に住む乞食に 父・景清の消息を尋ねる。景清は、自分の娘の人丸である事に気づきながら、哀れな我が身を恥じ、わが子の行く末を案じて名乗らず他を探すようにと言った。人丸と従者は近くに住む里人から、先ほどの庵に住む盲人こそが景清である、と教えられる。里人のとりなしで親子の対面を果たす。娘の頼みにより、屋島の合戦で三保谷(みほのや)と兜(かぶと)の錣(しころ=かぶとの縁に付いている部分)を引き合った武勇伝を語りはじめた。語り終えた景清は、衰え果てた我が身の弔いを託し、娘を故郷へと帰すのであった。
融・白式舞働之伝
月下に浮かぶ幻想的な優美な姿
東国出身の僧が、六条河原院を訪れると、汐汲みの老人が現れる。海辺でもないのにと尋ねると老人は、今は荒れ果てているが昔は左大臣源融(みなもとのとおる)が毎日難波から潮を汲ませて、ここで塩を焼かせて風流を楽しんだと語る。しかし融が亡くなるとこの浦は荒れ果ててしまったと嘆く。やがて、僧に請われて近隣の名所を教えていた老人は、汐を汲もうと言うと、そのまま汐曇りの中に姿を消してしまうのだった。六条辺りに住む者にそれは源融の霊だろうと教えられ、旅僧が弔いをすると貴人姿の融大臣が現れ、名月の下で舞をまい、月が西に傾くとその光陰に引かれるように月の世界に帰ってゆくのであった。